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マニュアルフォーカスは不便で面倒?

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MFレンズを使うようになってから、オートフォーカスではなく自分でピントを合わせることにすっかり違和感がなくなりましたが、昨日、近所のカメラ屋で「GF2」で遊んでいたときに久しぶりにオートフォーカスに触れ、「ああ、これは便利なものだなあ」という、何を今更言ってんだ的な感覚に襲われました。

NEX-5/NEX-3またはマイクロフォーサーズ機。すなわちミラーレス一眼カメラでマウントアダプターを使って遊ぶ際に、避けて通れないのがマニュアルフォーカスです。実際のところマニュアルフォーカスってどうなの? 不便じゃないの? 面倒じゃないの? 撮りたいときにすぐに撮れなかったりするんじゃないの? という印象をお持ちの方もいるかと思うので、AF歴20年、MF歴1年の自分が感じたところを書いておくことにしました。


Q. マニュアルフォーカスは遅い?

A. 当然のことながらオートフォーカス(以下AF)に比べるとピント合わせに時間はかかります。まずMFでは当然ながらカメラ(とレンズ)はフォーカシングをしてくれないので自分でピントを合わせる必要があります。細かくピント合わせをしようとすれば、液晶モニターで拡大表示しながらレンズのフォーカスリングを細かく操作していく作業は必須です。被写体を拡大表示⇒フォーカスリングで調節⇒撮影、という流れになるのでAFに比べるとかなり時間がかかります。被写界深度が狭い単焦点レンズなどでは、じっくりとピント合わせをする必要があります。なお、ピント合わせのしやすさは、液晶モニターの見え具合や拡大表示操作など、使用するカメラによって随分変わってきます。NEX- 5/NEX-3はその点がすばらしい、ということは「「NEX-5」でMFレンズを使うときカメラ側の配慮がすばらしいという話」という記事で書きました。

Q. マニュアルフォーカスは面倒?

A. オートフォーカス(以下AF)に比べると自分でフォーカスリングを回しながらピント位置を調節していくので、シャッターボタン半押しでピントを合わせてくれるAFに比べれば自分が行なわなければいけない作業は多いことは間違いありません。

Q. マニュアルフォーカスは不便?

A. AFよりも時間がかかって手間もかかるMFですが、不便か?と聞かれると「そうでもない」と思えるのがMFの不思議なところ。もちろん、被写体によって適・不適はあります。動きが激しく、かつ一定ではない子どもやペットをMFで撮ろうとすると、液晶モニターで拡大表示なんてしてる間に彼らはどっかに行っちゃうので、ある程度は勘で撮ることになります。勘で撮っているもんだからピンボケ写真も量産することになります。たまにバチピンの写真があるとうれしい、という世界です。ただ、慣れというのはすごいもので、丸一日そういう状況で写真を撮っていると、大体の感覚でピントを合わせられるようになってきます。

MFならではの良さは、ピント位置を自分で主体的に決める、という行為が撮影時の一連の作業の中に(半ば強制的に)入ってくることです。「ここはボケててもいい」、「ここは絶対ピントが合っていないと嫌だ」ということを、撮影する前に自分で決める必要が出てくる、ということです。AFでもピント位置を決めるのは当然のことですが、MFでは自分で考えながらピント位置を決めるため、まずそこで悩みが発生します。手前の人の顔に合わせるのか、少し後ろの人の顔に合わせるのか、それとも全然関係ないところに合わせて人物は添え物にするのか等々。そして自分でフォーカスリングを合わせる行為をすることによって、ピント位置に対する全責任が自分自身に振りかかってきます。なので一枚の写真に対する思い入れも変わってきたように思います。

とはいえ「AFがあればなあ」と思うときも当然あります。特に時間的な制約があるとき。例えば他人を撮るときに「今日は特別に、カメラ任せじゃなくって自分でピント合わせをするから、そのままの姿勢でちょっと待っててね。特別だよ」とはなかなか言えません。相手からすれば「んなこと知るか」というものです。瞬間を撮りたい、という欲求に対してはMFは非常に脆弱です。でも、AFを使っているときは「写真ってのはそういう一瞬を切り取るためのものじゃないか」と思っていましたが、案外そうではありませんでした。MFで間に合わないような瞬間って意外と少ない、というのが実感です。大抵の場合は前もって準備ができたり(ピント位置をあらかじめ想定できる状況)、その場の操作でなんとかなったり(絞りを絞ってピント位置を広げる等)します。公園で遊んでいる子どもを撮る場合なんかは“速い”AFが欲しいなあと思いますけど、残念ながらミラーレス一眼カメラは“速い”AFという部分が一番の泣き所。パナソニックの「GH2」くらいしか“速い”AFを実現できていません(しかもレンズも限定される)。AFスピードの改善についてはメーカー各社に 猛烈に頑張っていただくとして、ちょっと遅めのAFを使うのとMFで自分で合わせるのとを比較したら、MFで自分で合わせたほうが早いわ、ということもよくあります。

ということから、MFイコール不便、ということはないなあというのが素直な感想です。むしろ楽しい。これまで「MFにはMFの良さがある」みたいな特集を組んでいるカメラ雑誌を見て、今どきMFはねえだろ懐古主義めとか思っていましたが、確かにMFはおもしろいですすみませんでした。

さわればわかる、MF専用レンズならではの使いやすさ

ミラーレス一眼でオールドレンズを使う場合、基本的にはMF操作となるわけですが、オールドレンズの中にもAFレンズとMF専用レンズがあります。なかでもMF専用レンズは、専用だけあってMF操作のしやすさが尋常じゃありません(AFレンズでもMF操作がしやすいものがいくつもある)。AFがないorAFが遅い時代に、MF操作をいかに快適かつ素早く行なえるようにするか、という部分を突き詰めて作られたレンズ群の機能性の高さは、フォーカスリングの重さや手に馴染む感覚などにしっかりと現れており、それら自体がMF操作時のアシストになります。これは実際に自分が使っているカメラにMFレンズを装着してみないとわからないかもしれません。もうこうなったらマウントアダプターとセットでMFレンズを買うしかありません。

といったところで唐突に結論ですが、「MFだから」という理由でマウントアダプターとオールドレンズの導入に躊躇している方がいたら「MF、おもしろいですよ」と背中をドーンと押してあげたいのです。

(2011.05.04)

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