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マウントアダプターの基礎知識 その3 ミラーレス一眼で使用時の設定

ミラーレス一眼カメラは最新のデジタルカメラですので、一般的な使い方としては、EマウントであればEマウントの、マイクロフォーサーズであればマイクロフォーサーズの対応レンズを装着します。対応レンズは、信号接点により、今どんなレンズを付けているか、絞りの数値はいくつか、被写体との焦点距離はどれくらいか、といった情報をカメラボディ側に渡しています。また、カメラボディからは信号接点を通じてレンズに指令を出し、AF(オートフォーカス)や絞りのコントロールを行なっています。

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翻って、マウントアダプターでオールドレンズを使用する場合、上記のような信号接点はありませんからAFは使用できず、絞りも自分で絞りリングで調節します。つまりカメラボディ側からはレンズのことを認識していない状態です。例えるならば、家の軒先に知らない猫が住みついていた、みたいな状態です(微妙に違います)。

どんなレンズが装着されているのかもわかっていない状態ですから、デジタルカメラで撮影した画像に付記される“EXIF”データにもレンズの項目は正しい数値が書かれません。右の画像のように、絞りは“f/1”となり、焦点距離も0mmと正しくありません。これは規格がそもそも異なるボディとレンズをつないでいるのでやむを得ないところです。

レンズのことを認識できない状態ではカメラとして使えないんじゃないか、という懸念があるかもしれませんが、メーカーはしっかり対応してくれており、「レンズがなくても撮影を行なう」というモードがミラーレス一眼カメラには用意されています。

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一例として、右はNEXシリーズの設定画面です。マウントアダプターでMFレンズを使いたい場合は、右の画面のように、“セットアップ”の“レンズなし時のレリーズ”という項目を「許可」にします。言ってみれば空撃ちを許可するかどうか、という設定ですね。これだけで、カメラボディ側からはレンズのことを認識できていないものの撮影はできる、という状態になります。また、NEXシリーズでは“ピーキングMF”というマウントアダプターを使う際に至極便利な機能があります(NEX-5/NEX-3はファームウェアアップグレードで対応)ので、こちらも設定することをおすすめします。

マイクロフォーサーズ機でも「レンズなしレリーズ」を“オン”(可能)に設定することで、マウントアダプター+レンズを使用できるようになります。すべてのカメラを確認したわけではないので推測ですが、「レンズなしでのレリーズ」項目は工場出荷時の設定はオフ(または禁止)であることがほとんどなので、たとえば中古カメラ屋さんに行ってマウントアダプターとレンズを試してみたい、という場合には、カメラの設定を確認してから行くと現場でスムーズかと思います。

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(2011.06.06)

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