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マウントアダプターの基礎知識 その1 マウントアダプターとは?

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今回から数回にわたって、マウントアダプターに関する基本的な事項をまとめていきたいと思います。これまでに書いた記事から抜粋(&流用)しつつ、まずはここを読めばマウントアダプターのことがなんとなくわかる、というものにしようと。なんて殊勝な心がけだろう。孫だったらお小遣いあげたいくらい。実のところ、過去に書いたものの中に、意外と役に立つことが書かれているじゃないか、と我ながら感心したため、一回まとめ直してみよう、と思ったわけです。

まず「マウントアダプター」とは何か?

「マウントアダプター」のアダプターとは、異なる複数の機器に接続する際に用いられる中間装置の総称(出典:IT用語辞典) なので、つまり何かと何かをつなぐ時に間にかませるものです。じゃあ“マウント”はというと、レンズ交換式カメラにおける「レンズマウント」のことです。「レンズマウント」は、それに対応するカメラボディとレンズの相互接続性を担保するもの、、、難しい説明を書く自分に酔ってきましたが、簡単に言うとカメラとレンズを取り付けるためにメーカーが作った「規格」です。

たとえば、NEX-5/NEX-3の「レンズマウント」は「Eマウント」です。「今日は天気がいいからNEX-3にキヤノンのレンズでも付けて出かけようかな」といったことができればいいんですが、キヤノンのレンズはEFマウント。そのままでは装着することができません。同じように、キヤノンのレンズを買ってきてニコンのカメラボディに付けようとしても無理です。レンズとボディの双方が同じ「レンズマウント」に対応してないといけないからです。「レンズマウント」は、接合部分の大きさや取り付け方、カメラとレンズが通信を行なうための電気的な接点、さらにはフランジバック長(後述)がそれぞれ異なるため、基本的には互換性がありません。

「レンズマウント」は(基本的には)メーカーごとに異なります。キヤノンは「EFマウント」、ニコンは「Fマウント」、ペンタックスは「Kマウント」、ソニーは「Aマウント」または「Eマウント」等々。。。マウントアダプターというのは、この「フランジバック長」の長さを埋めるためにカメラorレンズに付ける、中間リングのようなものです。レンズに「下駄を はかせる」という感覚でしょうか。

ミラーレス一眼カメラでマウントアダプターとオールドレンズが盛り上がっている理由

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ミラーレス一眼カメラのひとつ、ソニーNEXの「Eマウント」は「フランジバック長(センサー面orフィルム面からカメラのマウント面までの長さ)」がとても短いことが特徴としてあります。「フランジバック長」は、それぞれのレンズマウントごとにガッチリと決められており、「Eマウント」は18mm(Eマウントの“E”は18=Eighteenの頭文字“E”から来ている)です。右の図はソニー「NEX-3」の「フランジバック長」を解説した図です(クリックするとソニー「NEX-3」のページに飛びます)。

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もうひとつのミラーレス一眼カメラ、オリンパスとパナソニックが推進しているマイクロフォーサーズ規格も「フランジバック長」が20mmと短いです。右の図は、オリンパスが公開しているマイクロフォーサーズ規格のホワイトペーパーに記載されている、マイクロフォーサーズ規格とフォーサーズ規格の「フランジバック長」の違いです(クリックするとホワイトペーパーのページに飛びます)。

ちなみにキヤノンの「EFマウント」は44mm、ニコン「Fマウント」は46.5mm、「ヤシカ/コンタックスマウント」は45.5mmです。なぜミラーレス一眼は「フランジバック長」が短いかというと答えは単純で、ボディの機構としてミラーが必要ないからです。↑のNEX-3の「フランジバック長」の解説図を見てもわかるとおり、NEXではミラーとファインダーが省略されています。以下、話が長くなりそうなのでフォントサイズを小さくします。どうでもよかったら読み飛ばしてください。

シャッターを切るたびにバシャコンバシャコンと動くミラー(鏡)は一眼レフカメラのいわば代名詞ですが、一眼レフカメラのミラーは、レンズを通ってきた光をイメージセンサー(撮像素子)/フィルムとファインダーに振り分ける役目を果たします。なので一眼レフカメラにはミラーは不可欠なのです。カメラを横から見ると、

[ イメージセンサー ] → [ ミラー ] → [ レンズの一番後ろ ]

という並びで並んでいます。一方、ミラーレス一眼カメラは、ファインダーにレンズから得た実像を表示するのではなく、イメージセンサーが取り込んだ情報をEVF(電子ビューファインダー)や背面の液晶モニターにそのまま表示するためミラーがいりません。

[ イメージセンサー ] → [ レンズの一番後ろ ]

という構造です。なのでミラーレス一眼カメラには(ミラーレスと言っているくらいなので)ミラーがなく、それまでミラーがあったスペースを切り詰めることができ、「フランジバック長」も短くできる、というわけです。ちなみにミラーレス一眼は一眼“レフ”カメラではなく、“一眼”カメラです。

上記のとおり、Eマウントやマイクロフォーサーズは「フランジバック長」が従来のレンズマウントに比べて格段に短いため、カメラボディとレンズの間にマウントアダプターを付けることで個々のマウントの違い(特にレンズ/ボディ接合部の仕組みと、異なるフランジバック長による光学的な差異)を吸収することができるのです。

最新のミラーレス一眼カメラとマウントアダプターによって、レンズマウントが異なる他社のレンズを楽しめる環境が整い、それによってこれまでカメラ/レンズメーカー各社から発売されたオールドレンズも盛り上がっているわけです。

マウントアダプターで使用できるレンズと使用できないレンズがある

マウントアダプターを使うと、ミラーレス一眼カメラでキヤノンやニコン、ペンタックス、そのほかさまざまなレンズマウントのレンズを使用することができます。しかし、中にはマウントアダプターを使っても装着できないレンズ、もしくは一部使用に制限が生じるレンズがあります。

■例:バックフォーカスが短いレンズ

バックフォーカスが短いレンズとは、広角/超広角レンズによくあるのですが、レンズのマウント面から後玉がでっぱっているようなレンズです。こういったレンズの場合、ものによってはイメージセンサーに当たってしまうことがあるため、「装着=破壊」となりかねません。ハンザのページに、こういった使用できない可能性のあるレンズについて名前が挙げられていますので参考にどうぞ。

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(2011.06.03)

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