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マウントアダプターの基礎知識 その5 レンズの焦点距離について

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マウントアダプター選びは、「どのレンズマウントのレンズを使いたいか」ということでもあります。家に眠っていたレンズを使うのも楽しいですし、新しくオールドレンズを集めるのもまた楽しいものです。これすなわち“レンズ沼”です。右画像はただのイメージです。

ミラーレス一眼カメラを所有されている方ならすでにご存知かと思いますが一応書いておくと、カメラが搭載しているイメージセンサー(撮像素子)によって、レンズの焦点距離はレンズに表記されている数値の○倍となります(○はカメラによって異なる)。マイクロフォーサーズはレンズ表記焦点距離の2倍、ソニーEマウントのNEXはレンズ表記焦点距離の1.5倍となります。今後登場してくる各社ミラーレス一眼カメラも、それぞれイメージセンサーの違いによって○倍の数値は変わってくるでしょう。

つまりマウントアダプターがあれば同じレンズをマイクロフォーサーズで使ったり、ソニーNEXで使ったりということができるものの、使うカメラによって焦点距離が変わってくるということです。たとえば35mmという焦点距離のレンズがあるとします。フルサイズ(35ミリ判)のイメージセンサーを搭載するデジタル一眼レフ、たとえばニコンD3、D700に装着する際には35mmという焦点距離のまま使用できます。APS-Cサイズセンサーを搭載するソニーNEXシリーズでマウントアダプターを介して使用すると、ソニーNEXはレンズ表記焦点距離の1.5倍となりますので、焦点距離は52.5mmとなります。焦点距離的には広角レンズではなく標準レンズです。今度はマイクロフォーサーズにマウントアダプターを使って装着した場合。焦点距離の2倍となるため70mm相当となります。

マイクロフォーサーズ機は広角レンズの選択肢が少ないが望遠に強みがある

以上が基本的な情報です。つまり、何が言いたいのかというと、マイクロフォーサーズ機では、広角レンズとして使用できるレンズが限られてくる、ということです。28mmのレンズでは56mm。20mmのレンズを使用しても40mm相当となってしまうため、狭い空間で撮りたいときや広い風景を写しこみたいという欲求に対しては不向きです。また、24mmよりも広い画角のレンズになってくるとお値段がグンと張り、また本来は超広角レンズであるためF値も28mm、35mmのレンズなどと比べると暗くなります。

じゃあNEXはどうなのかというと、NEXのイメージセンサーは焦点距離が1.5倍となるAPS-Cサイズですので、D7000やEOS Kissなど(キヤノンは1.6倍ですが)などと変わりません。普及タイプのデジタル一眼レフを使用したことのある方には馴染みのある倍率だといえます。本当であればもっとイメージセンサーは大きく、焦点距離の倍率も低いほうが何かと良いのですが、マイクロフォーサーズ機に比べれば広角側のレンズ選びに困る事は少ないでしょう。玉数が多く、比較的手ごろなお値段の35mmのレンズや28mmのレンズを50mm前後の標準レンズとして使用できるのは、オールドレンズ選びにおいてはかなり大きなメリットだといえます。

じゃあマイクロフォーサーズはダメなのね、という結論になりそうですが、これはあくまで広角側での話です。焦点距離が2倍になるマイクロフォーサーズは、むしろ望遠撮影に強さを発揮します。たとえば、300mm F2.8レンズ。おじさんくさく言えばサンニッパ。高嶺の花として昔からおじさん達の羨望の的であるレンズです。どうしておじさん達はそんなに憧れてしまうのか。理由は簡単です。キヤノンのLレンズ「EF300mm F2.8L IS II USM」は、サンニッパの最新モデルですが、こちらのお値段は、、、¥708,800(byヨドバシカメラ)。買えっこありません。

しかし、マイクロフォーサーズ機で300mm F2.8というスペックを実現しようとすると、150mm前後のF2.8レンズを探せばいいわけです。数万円で手に入ります。キヤノンでちょうどいいのがなかったのでコンタックスツァイスで例を挙げると、オリンピア・ゾナー「Sonnar 180mm F2.8」の中古価格は3万~4万円前後。もちろんAFは効きませんが、オリンパスのPENシリーズであればボディ内蔵手ブレ補正の恩恵に預かれます。360mmの望遠単焦点、しかもF2.8の明るさが、マウントアダプター込みで4万円も出せば手に入ります。

このように、マウントアダプターを使う上で、マイクロフォーサーズ機とソニーNEXで得意な分野が異なります。どっちかが良くてどっちかはダメ、というのではなく、そのカメラの得意な部分を上手く使うのが正しいマウントアダプター遊びかと思います。マイクロフォーサーズ機で広角レンズの選択肢が少ないのであれば広角側は普通にマイクロフォーサーズマウントの純正レンズを使えば良く、ズームとは一線を画す写りを繰り出す単焦点望遠レンズはマウントアダプターで使う、という楽しみ方もありだと思います。

さらに言えば、所有するレンズをフルに活用したいのであればマイクロフォーサーズとNEX、両方買っちゃうのがベストです。これなら双方の得意分野を上手く使えます。外資企業風に言えばWin-Win Situationです。この言葉、すっかり聞かなくなりましたね。

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(2011.06.11)

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