CONTAX Gレンズを満喫するためのマウントアダプター選び
コンタックスG1/G2向けのカールツァイスレンズといえば、90年代を代表する傑出したレンズ群。バックフォーカスの短いレンジファインダー向けのレンズのため、一眼レフカメラでは基本的に使用することができません。つまりコンタックスGレンズはミラーレス一眼カメラでこそ活きる、というかミラーレス一眼カメラのためにあるようなレンズと言えましょう。
というわけで、マイクロフォーサーズ/NEX持ちなら一度は使いたいビオゴン21mmからゾナー90mm、ああホロゴンとバリオ・ゾナーを忘れてた、ですが、コンタックスGレンズをミラーレス一眼カメラで使う際にもっとも重要なのがマウントアダプター選びです。コンタックスGレンズはAFレンズのため、ピントリングがありません。そのためコンタックスGマウントアダプターにはフォーカスを調整できるリングが用意されているわけですが、このフォーカス調整リングの使用感によってコンタックスGレンズを快適に使えるかどうかが左右されます。このリングがイマイチだと、せっかくの最高のレンズが台無しに。
前置きが長くなりましたが、コンタックスGマウントアダプター3種類の使用感を比較してみました。
比較する3製品をご紹介
コンタックスGレンズをミラーレス一眼カメラで使用できるようにするマウントアダプターは、実はそんなに数が多くありません。少し情報が古いですが過去記事 が参考になるかもしれません。
今回比較するのは以下の3製品です。今回の比較はNEX-5で行なったため、すべてEマウント用のマウントアダプターとなります。
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■KIPON CONTAX Gアダプター |
■Wang Hu CONTAX Gアダプター |
■Metabones CONTAX Gアダプター |
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一番右の写真だけ撮影アングルが微妙に高いですが、そこは気にしないように願います。ド定番なのはKIPONの製品でしょう。KIPONの製品は、毎年バージョンアップしており、今年2011年モデルはフォーカス調整のリングの全周にローレットが付けられています(昨年モデルは全周ではなかった)。2番目は格安製品の代表として登場。香港の業者から購入したマウントアダプターです(正直よく知らない)。3番目は、この記事を書こうと思い立ったきっかけでもある、Metabones製のマウントアダプターです。ちなみにeBayではMetabonesは日本製とうたわれており、確かに日本で製造されているようです(公式サイトwww.metabones.comのほかに、JPドメインのサイトもある)が、更新が止まっているので詳細はわかりません。(追記:2012年になって、Metabonesは香港の事業者であることが明らかになっています)
なお、2番目のWang Hu製は確認していませんが、KIPONとMetabonesの製品についてはマイクロフォーサーズ向けのマウントアダプターも販売されています。
レンズおよびカメラへの装着しやすさ
長々と書いていくとどこまでも長くなってしまうので、結論から手短かに書いていくことにします。
KIPON
良好。コンタックスGレンズは、Biogon 21mmとBiogon 28mmは、先にカメラにマウントアダプターを装着してからレンズを装着しないと、カメラのマウント内側に擦れたような線が発生するので注意(写りには影響なし)
Wang Hu
良好。基本的にKIPONのコピー製品のため、レンズの装着しやすさはKIPONと大差ない。
Metabones
非常にめんどう。この製品はマウントアダプターのカメラ側にロック機構があるため、必ず先にマウントアダプターとレンズを装着する必要がある。マウントアダプターにレンズをはめ込み、フォーカスリングがスムーズに回るのを確認してからレンズのスピゴット方式の締めつけリングを回し、最後にロック機構でレンズをロックする、という3段階の流れ。歩きながら片手でレンズを交換する、といった洒落た行為はまず不可能。
フォーカスリングの感触は?
フォーカスリングがスムーズに動くかどうかは、コンタックスGレンズを使用する上で最も重要です。コンタックスGレンズはAFレンズですので、左下の写真のようにレンズ側に小さな回転軸の窪みがあるのみです。このため、この回転軸がマウントアダプター側の突起(右下写真)と噛み合って、スムーズに回転するかどうかが肝となります。
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KIPON
良好。使い始めはフォーカスリングの感触がやや重めだが、使っていくうちに少し軽くなる。
Wang Hu
芳しくない。というか全然オススメできない。引っかかりが多くスムーズに回転しない上、たまに固まったように止まる。
Metabones
極めて良好。他のマウントアダプターとは一線を画した巨大かつ分厚いフォーカスリングのおかげで、AFレンズを強引に動かしているという事実を一瞬忘れるほど。レンズを装着する際に噛み合わせをかなり入念に合わせる必要があるが、調整がバッチリ済んだ状態では、フォーカスリングが指一本で動かせるようになるほどスムーズになる。
※ 海外のサイトで「使用するレンズによってフォーカスリングを回した時に引っかかりが生じる場合がある」という記述を見かけますが、それはレンズ装着時の調整をしっかりやっていないからであって、自分が確認した限りではBiogon 21mm、28mm、Planar 35mm、45mmの4本はすべて極めてスムーズにリングが回ります
カメラにマウントアダプターとレンズを装着した際の見た目
主観全開の項目ですが、カメラにマウントアダプター+レンズを装着した際に、どれくらいカッコいいか、をチェックしました。
KIPON
普通。
Wang Hu
普通。
Metabones
素敵。
↓はBiogon 21mmのブラックモデルを装着した状態ですが、何か波動のようなものを撃ち出さんばかりのスタイルになります。スペースコロニーを模したかのようにフォーカスリングが浮いている感じがたまりません。
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まとめ
以上、全面的に主観で判断した結果、KIPONとMetabonesのマウントアダプターは相当使いやすい、という結論になりました。KIPONはレンズの付け外しのしやすさが、Metabonesはマニュアルフォーカス操作のしやすさが強みと言えます。自分は、外出時にレンズ交換をすることが多いときはKIPONを、レンズ一本で行くときはMetabonesを使用することにしています。そもそも、同じマウントのマウントアダプターを2個も3個も持っている時点でどうかしているという気もしますが、そういう風に使い分けていくことで自分および周囲を納得させる、という算段です。
MetabonesのマウントアダプターはeBayで購入できます。eBayでMetabonesと検索するといくつも出てきます。日本の代理店で扱っているところは現時点ではないようなので、選択の幅を広げるためにもマウントアダプターを取り扱っている代理店さんにはぜひ入荷してほしいところですね。
※2011年11月6日追記
ついにアマゾンでMetabones製品の販売が開始されました!代理店はマウントアダプターを多数手がけるデジタルホビーさんです。コンタックスGレンズ用のマウントアダプターは黒だけでなくゴールドタイプも! 限定の黒レンズは中古相場では高くついてしまうので、ゴールドタイプのマウントアダプターのおかげでレンズと色を合わせられるのはうれしいですね。
おまけとして、Metabones製CONTAX Gアダプターの装着方法を紹介する動画を貼っておきます。
(2011.08.23)
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この記事へのコメントは終了しました。


コメント
>ラルゴさん
コメントありがとうございました。KIPON製のアダプターですが、自分が使用した際にはそこまで気になるガタつきはなかったように思います(もう手放してしまったため確認できないのが残念ですが)。
ただ、最近Metabonesのほうが、度重なる調整作業がたたったのか、接合が甘くなってきており、Biogon 21mmで無限遠が出なくなることがあります。
投稿: セギ | 2011.10.26 00:51