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E 16mm F2.8(1) NEX-5Nのレンズ補正機能を試してみた

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NEX-5Nのメニューの“セットアップ”内には、従来機種にはなかった新機能“レンズ補正”の3項目が追加されています。

・周辺光量
・倍率色収差
・歪曲収差

周辺光量と歪曲は単語そのまま、画像の周辺が暗くなったり、画像内が歪んだりする現象で、倍率色収差は周辺で出やすい色にじみです。NEX-5Nでは、この3種類のレンズ収差の補正機能のうち、周辺光量と倍率色収差についてはデフォルトで“オート”の設定になっており、カメラが補正が必要だと感じたら勝手に修正を行ないます。歪曲収差だけはデフォルトが“切”となっていて、自分で“オート”に設定しない限りは補正が働くことはありません。

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設定項目は、“オート”と“切”の2種類だけです。自分は、周辺光量の低下については、特に広角レンズを使っているときはまったく問題ない、というかちょっとくらいあったほうが広角レンズっぽくて良いと感じる人間なので、レンズ補正(周辺光量)は切っています。倍率色収差は好きではないので補正あり(オート)。そして、歪曲収差ですが、歪曲収差は画像補正というか画像加工という印象があるので、常にオートというのは腰が引けちゃう。歪曲を補正するということはイメージセンサーに取り込んだ絵を解析してドットを並び替える必要がありますから、細かく見たときにその並び替えたときのアラが目立っちゃうんじゃないの、という懸念があります。

あんまり懸念ばかりしていても解決しないので、歪曲補正の具合いを確認してみようそうしよう。というのが今回の本題です。

NEX-5Nの歪曲収差補正を「E 16mm F2.8」でチェック

では歪曲収差補正の効果を並べてみます。ここで登場するのが、NEXシリーズ唯一のパンケーキレンズ、「E 16mm F2.8」です。昨年、NEX-5が発売された際にダブルレンズキットを購入し、早々に見切りをつけて手放したレンズですが、NEX-5N購入にあわせて中古カメラ屋さんでまた買ってきました。

「広角レンズなのに解像力がイマイチなので風景を撮る気にならない」とか「24mm相当の焦点距離だけど実際は16mmだから四隅に引っ張られる感じが思った以上に強烈だ」とか「広角レンズなのになぜか糸巻き型の歪曲収差がある」とか「周辺の色収差が想像以上」とか、まああんまりポジティブな評価がないのが、この「E 16mm F2.8」というレンズです。だからこそ、NEX-5Nのレンズ補正機能にピッタリ! しつこい汚れもこのキッチンクリーナーで嘘みたいにピッカピカ! という効果に期待したいところです。

というか、ソニーがレンズ補正機能をNEX-5Nから入れるにあたって第一の補正ターゲットとなったのは、この「E 16mm F2.8」と標準ズーム「SEL1855」に違いないので、レンズ補正機能が上手く働けば、「E 16mm F2.8」の印象がガラリと変わるかもしれません。

歪曲収差補正 -切
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歪曲収差補正 -オート
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上の補正なしの状態では、四隅に強い糸巻き収差が見られます。特に左下の反り返りかたはエグイ感じですが、歪曲収差補正を“オート”にすると縦横の直線がビシッと補正されています。上の2点はともに“RAW+JPEG”で撮影したものですが、歪曲収差補正はJEPGだけでなく、RAW画像についても反映されていました。最新のRAW現像ソフト「Image Data Converter 4」にはレンズ収差補正の調整項目はありませんから、歪曲補正をしたデータを「やっぱ補正したくなーい」と思っても、現段階では元の状態に戻す手段はありません。<11/11/08追記>“RAW+JPEG”で撮影した場合、JPEGファイルのほうは収差補正が反映され、RAWファイルは補正がかかっていない状態で保存されます。ソニーの画像管理ソフト「PictureMotionBrowser」略して「PMB」上では、JPEGとRAWが同じように補正がかかった状態で表示されます。しかし、RAW現像ソフト「Image Data Converter」で開くとRAW画像のほうには収差/歪曲補正がかかっていない事がわかりましたので訂正しておきます。

また、歪曲収差補正がかかると、本当に若干ですが、周囲がクロップされます(切り取られる)。上の2点を見比べると、画像右上の部分がわかりやすいですが、歪曲収差補正“オート”のほうは少し画角が狭くなっています。画像の歪みを直す補正ですので、歪みを直したときに余分な部分と足りない部分が生じ、足りない部分に合わせて画像をトリミングするわけですから、元の画像からある程度削られるのは仕方がありません。

歪曲収差補正によって解像力は落ちるのか

では、今度は解像力の違いを等倍に拡大した画像で比べてみます。上のサンプルの中央やや左下あたりを拡大したものです。

歪曲収差補正 -切 歪曲収差補正 -オート
Hosei_nashi_2 Hosei_ari

ものすごく厳密に見ると、歪曲収差補正を行なったほうが解像感が落ちています。が、等倍で目を凝らして初めてわかるレベルです。

もうひとつ、今度は画面周辺で、上のサンプルの右上あたりを切り出してみました。

歪曲収差補正 -切 歪曲収差補正 -オート

Hosei_nashi2_2

Hosei_ari2_2

この2点については、かなり目を凝らしてウンウンと見比べましたが、結局違いを見つけることができませんでした。この周辺部については歪曲よりもむしろ色収差の補正が効果を発揮しているように思います。倍率色収差補正はオートにして撮っているので間違いなく補正がかかっていると思いますが、色収差補正を“切”にして比較していないので、それはまた日を改めて。

結論:解像力の低下はほとんどわからないレベル

先に結論を書いてしまいましたが、“レンズ補正(歪曲収差) オート”の副作用としては、ほんの少しだけ「もやっとした感じ」が見受けられるものの、実用上ほぼ問題ないレベル、と言えそうです。そもそも、この「E 16mm F2.8」というレンズは解像力が抜群に良いというわけではないので、そのあまりよろしくない解像感がほんの少しだけ落ちたところで全くわかりゃしない、ということも言えます。ワオ!アナタ、ポジティブシンキングデスネー! なので自分は「E 16mm F2.8」装着時は自信を持って歪曲収差をオートにしていこうと決意しました。

(2011.10.30)

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コメント

お疲れ様です。

最近ですが、オリンパスのEーPL3を仕入れ色々と検索していましたら当ブログを見つけチョコチョコと覗かせて頂いています。

まだまだ初心者な私ですが、読んでいて参考になり有り難く思っています。

今後も様々な記事の更新を期待しています。

投稿: モンタナ | 2013.05.16 11:57

>モンタナさん
コメントありがとうございます。
E-PL3、気持ちのよいカメラですよね。
もう少し更新頻度を上げるようにしたいと思います^^;

投稿: セギ | 2013.06.08 08:38

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