X-Pro1にまつわるごく私的な事件簿
じゃじゃ馬というかなんというか、予想を超えた仕様がところどころに存在する「X-Pro1」です。しばらく使用していて、もうちょっとなんとかならんのか、という部分を、あくまで建設的に、いい年した大人らしく穏やかに、簡潔かつ明快に指摘していきたい、そんな風に思う所存です。この短期間のうちに、結構いろんな事件が発生しました。
「シングルAFでは合焦するまで画が止まる」事件
これにはちょっと困ってしまいました。シャッター半押しでピント合わせをすると、ピントが合うまで画が静止。半押しした瞬間の画をずっと見せられて、ピントが合うとまた動き出す、という仕組みになっています。自分の場合は主要被写体が子どもで、子どもの写真が日々ハードディスクの容量を圧迫しているわけですが、子どもを狙ってピント合わせをするちょっとした瞬間で表情が変わっていたり、ピントが合ったときにはすでにフレームの外まで高速移動していたりと、子どもを撮るときにはなかなかタフな仕様です。AFが高速であればたいした問題でもないんですが、「X-Pro1」はAFがそこまで速いわけではなく、どちらかというとのんびりとしていらっしゃるため、おのずと画が止まっている時間が長くなります。というわけで、シングルAFを使用するのは早々にあきらめ、もっぱらコンティニュアスAFとMFを使用して今に至ります。
「いまだに使ったことがないボタンがある」事件
背面右上にある押下対応ダイヤル、そしてシャッターの横にある小さなファンクションボタン。これらは極めて使用頻度が少なく、はて何に使ったものか、と頭を悩ませます。
特に一般的なカメラであれば、何かしらの設定を変更することに使われるであろうダイヤルは、右手親指がスムーズに当たる、銀座四丁目もかくやというベストポジション。しかし、絞りリングはレンズ側についているし、露出補正とシャッタースピードはすぐそばに専用のダイヤルがあります。この押下対応ダイヤルをクルクルクルクルして何を変更したものかをフジフイルム自身が決めかねた感すらあり、自分の「X-Pro1」ではもっぱらダイヤル型のオブジェとして鎮座しています。そのたたずまいを写した写真が→。
「見てください堂々と鎮座しているでしょう? これ撮影時には特に使わないんです! これでお値段は13万5000円!13万5000円ですよ!」と思わずジャパネット口調。
「ショートカットが便利だと思ったら実は一方通行でした」事件
もうひとつ、押す事が少なかったシャッターの横にある小さなボタン(Fnボタン)は、動画モードへのショートカットとして使用できることを発見。このカメラは、動画を撮りたいときは「ドライブ」設定で「動画」を選ばなければいけないという、ミラーレスらしからぬ硬派な一面を持っていますが、このボタンでその面倒くささも解決! キャー♪便利。
そして、このボタンで一度動画モードにし、もう一度押して静止画モードに戻すと、動画モードにする前に「ドライブ」で設定していた項目(連写、ブラケティング等)はすべて無かったことになり、強制的にシングル撮影に戻されます。キャー♪超不便。
「かばんに放り込んでおいたら露出補正ダイヤルが勝手に回っていて-2補正で撮ってた」事件
上の写真でもわかりますが、ボディ右上にある露出補正ダイヤルは少し外側にはみ出しており、露出補正変更時に回しやすいようにデザインされています。ただ頻繁にカメラバッグに出し入れしたりすると、その回しやすさがあだとなり、結構な確率でダイヤルが勝手に動いてしまいます。±0の位置のクリック感をもう少し深くしたり、もう少しダイヤルを内側に引っ込めてくれたりできないものか。ファームウェアでなんとかなりませんかね。なりませんね。実際にそんなファームウェアが実現したら腰を抜かしますが、いつのまにか松田聖子が使う化粧品にまで手を広げることに成功した富士写真フイルムなら可能かもしれません
「結局、光学ファインダーを全然使わない」事件
これは誰が悪いとかではなく、使用スタイルの問題としか言いようがありません。どっちかというと、去年のCP+で「X100」のハイブリッドファインダーを使ったとき「これどういうメリットがあるの?」と感じたくせに「X-Pro1」を購入した自分が悪いといえるでしょう。
事件(ほとんどが迷宮入り)の回顧録
上に書いた事柄のほかにも、連写撮影した画像を再生するときに一度十字ボタンの下を押さないといけないまったくもって使いづらい仕様だったり、連写撮影で撮った画像はファイル名が他と異なっていたりと、プチストレスを感じることが多く、「出てくる画は良い、だがしかし」と言いたくなります。ただ、シングルAFじゃなくてコンティニュアスAFを使う、といったように回避方法がある場合もあるので、ファームウェアを待ちつつ好々爺のように使っていく、というのが「X-Pro1」との正しい付き合い方でしょう。一番良いのはブラッシュアップされてくるであろう次のモデルを待つという作戦だろうなきっと、という思いは胸にしまっておきます
(2012.03.08)
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